プレコンセプションケアを考えよう

将来妊娠を希望する人が健康な妊娠・出産を迎えるために必要な知識として注目されている「プレコンセプションケア」を知っていますか？

本記事では、女性だけではなく男性にも理解してもらいたい、プレコンセプションケアの基本をお話しします。

プレコンセプションケアとは？

プレコンセプションケアは将来健康な妊娠と出産を迎えることを目指して、妊娠を計画する前の期間に焦点を当てて行います。

女性の場合、妊娠前に心身ともに健康な状態でいることで、胎児へ良い影響をもたらすとされています。

アメリカで発表されたプレコンセプションケアに関する報告書（*1）では、健康でない女性は妊娠の結果に悪影響を及ぼし、流産・乳児死亡・先天性欠損症・またはその他合併症につながる可能性が高いとされています。

男性の場合も精子の健康や病気・感染症など、生まれてくる子供へ影響を与える要素があり、女性と同様に心身ともに健康な状態でいることが大切とされています。

では、実際にプレコンセプションケアとは、何をすればいいのでしょうか？

米国疾病管理予防センター（Centers for Disease Control and Prevention：CDC）から具体的な行動の指針が下記のように示されています。（*2）

あなたはどれくらい実践できていますか？この機会に確認してみましょう。

健康診断や遺伝カウンセリング
- 自分の健康状態や遺伝因子による病気などの可能性を調べることで、事前に治療することができます。
葉酸摂取
- ビタミンBである葉酸を毎日400μg（マイクログラム）摂取することで、胎児の脳や脊椎への先天異常を予防するのに役立つと言われています。
飲酒や喫煙を避ける
- アルコール、タバコなどの使用は、早産・先天異常・乳児死亡などの妊娠中の問題を引き起こす可能性があると言われています。
有害物質や汚染物質を避ける
- 有害な化学物質、環境汚染物質などは男女共に生殖器系に害を及ぼすとされています。
健康的な体重の維持
- 太り過ぎや肥満は、妊娠中に合併症などの深刻な病気にかかるリスクが高くなります。適切な運動を心がけ、栄養バランスが整った食事をとるようにしましょう。
精神的健康
- ストレスは身体にあらゆる悪影響をもたらします。日常生活に支障をきたすようなストレスを抱えている場合は、一人で悩まずに相談窓口や医療機関に問い合わせするようにしましょう。