卵子凍結を検討している人にとって、どれくらいの個数を採卵できると良いのか疑問に思っている人も多いのではないでしょうか?
では、1人の赤ちゃんを授かるために必要な卵子の数の目安を年齢別で見てみましょう。
(※縦軸:少なくとも1人の赤ちゃんを授かれる確率 横軸:採取できた成熟卵子の個数)
R.H.Goldman et al.: Predicting the likelihood of live birth for elective oocyte cryopreservation: a counseling tool for physicians and patientsより
(※上のグラフから分かる、年齢と採卵個数と赤ちゃんを授かれる確率の関係)
将来的に子どもが何人欲しいかにもよりますが、望ましい卵子の数は採卵時の年齢に大きく左右されるということが分かります。ここでは、卵子の数が2倍になっても、赤ちゃんを授かることができる確率が単純に2倍になるわけではないということに注意しましょう。
また、採取した全ての卵子が凍結保管できるわけではなく、その状態も非常に重要なポイントになってきます。
これらは採卵して初めて分かるものとされているため、採卵個数と保管個数は必ずしも同じとは限らないことを理解しておきましょう。
そして、凍結保管した卵子を使用するために融解する時に凍結時の水分が膨張することにより、卵子の組織が破壊されてしまう可能性もあります。
一般的に、凍結卵子を融解して次のステップの「受精」に臨める確率は86.0%〜96.8%とされています。(*)
どれくらいの卵子を採る必要があるのかは、採卵時の年齢や、子どもが何人欲しいのかにより異なります。
採取した卵子が利用できない状態になってしまう可能性もあるということを考え、自分の年齢では何個くらいの卵子を凍結するのが良いのか、医師と相談してみると良いでしょう。
※参考文献
・Liang T. and Motan T. Advances in Experimental Medicine and Biology. 2016
・Practice Committees of ASRM. Mature oocyte cryopreservation: a guideline. Fertil Steril. 2013