「そろそろ子どもが欲しい」「妊活を始めてみようかな」そう思ったとき、気になるのが日々の食生活。実は、妊娠しやすい身体づくりには、栄養バランスのとれた食事が欠かせません。本記事では、論文や研究データをもとに、妊活中におすすめの食べ物・飲み物、そして避けた方が良いものについて解説します。
妊娠に向けて身体を整えるためには、以下のような栄養素が特に重要です。
葉酸は、妊娠初期の胎児の神経管閉鎖障害のリスクを下げることが知られており、厚生労働省も妊娠を希望する女性に対して積極的な摂取を推奨しています(1)。
葉酸が豊富な食品には以下のようなものがあります。
近年、多くの研究で「地中海式食事(Mediterranean diet)」が妊娠率の向上と関連していることが示されています(2)。
この食事法では以下のような食品を多く取り入れます。
ビタミンDが不足すると、妊娠率や着床率の低下や流産に関連し、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病のリスク因子となることも確認されています(3)(4)。
十分な水分補給は子宮内環境や代謝を整える上で基本です。特にノンカフェインのハーブティーや麦茶などはおすすめです。
特に、妊婦のカフェイン摂取については、胎児の発育に影響が及ぶ可能性が指摘されているため、摂取する場合は注意するようにしましょう(5)。
妊娠を希望する女性にとって、日々の食事や栄養状態はとても重要な要素です。葉酸や鉄分、ビタミンDといった栄養素は、妊娠のしやすさや赤ちゃんの健康に深く関わっています。必要な栄養をすべて食事だけで補うのが難しい場合には、サプリメントの活用も一つの選択肢です。
また、妊活は女性だけでなく、パートナーと一緒に取り組むもの。体づくりや生活習慣の見直しをきっかけに、ふたりで妊娠や出産に向き合う準備を始めてみてはいかがでしょうか。
参考文献
*1…厚生労働省「神経管閉鎖障害の発症リスク低減のための妊娠可能な年齢の女性等に対する葉酸の摂取に係る適切な情報提供の推進について」平成12年
*3…公益社団法人日本産科婦人科学会 研修ノート>No112 基本から学ぶ不妊治療>(1)不妊治療前に気をつけておくこと
*4…厚生労働省『「統合医療」に係る 情報発信等推進事業』eJIM
*5…食品安全委員会 お母さんになるあなたと周りの人たちへ−妊娠の前から気をつけたい食べ物のこと−
*7…厚生労働省 健康日本21アクション支援システム~健康づくりサポートネット~「女性の喫煙・受動喫煙の状況と、妊娠出産などへの影響」