妊活中の女性にとって、葉酸や鉄分はよく知られた栄養素ですが、実は「ビタミンD」も妊娠しやすい体づくりをサポートする大切な栄養素ということ、知っていますか?
近年の研究では、ビタミンDが排卵や着床や妊娠の維持に関わる可能性が示されており、「隠れた妊活栄養素」として注目されています。
ビタミンDは脂溶性ビタミンで、カルシウムの吸収を助け、免疫機能やホルモンバランスにも関わっています。主に日光を浴びることで体内合成されますが、現代人の生活では不足しやすく、特に女性は慢性的な欠乏が多いと言われています。
ビタミン D は不妊の原因にもなる「排卵機能不全」や「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」、「子宮筋腫」などにおいて調節的な役割を果たす可能性が示唆されています。さらに、不妊治療を受けている女性において、ビタミン D 濃度と子宮内膜の厚さ、卵胞数との間に関係性があると認められています。(*1)
つまり、妊娠の成立にはビタミンDがさまざまな面で関わっており、妊活中の女性にとって無視できない栄養素だと考えられています。
妊活がなかなかうまくいかないと感じている場合、自身にビタミンDが足りているか、一度検査をしてみると良いかもしれません。
日本人女性の推奨量は1日9μgとされていますが(*2)、妊活中や不足が疑われる場合は必要に応じて補充を行いましょう。
ビタミンDは脂溶性ビタミンのため、過剰摂取には注意が必要です。
妊活中の栄養管理で見落とされがちなビタミンDですが、排卵や着床に影響する可能性があるため、「妊娠しやすい体づくり」の一環として、意識的に取り入れていきましょう。
参考文献