卵子凍結は、一度の採卵でできるだけ多くの卵子を採取するために、排卵誘発を行うことが一般的です。
ここでは、排卵誘発中に起こりやすい症状と過ごし方についてお伝えします。
排卵誘発は内服薬や注射などで行います。
通常であれば、毎月1つの卵胞が発育し排卵しますが、ホルモン剤で刺激を与えることでたくさんの卵胞を育てます。
この刺激が過剰に加わると「卵巣過剰刺激症候群(OHSS)」になる可能性があります。(*)これは、卵巣が膨れ上がり、お腹や胸に水が溜まる症状です。場合によっては入院し、点滴治療が必要になることもあります。
軽度の症状では、お腹の張りや圧迫感を感じたり、便秘気味になったりする場合もあります。
個人差はありますが、卵巣過剰刺激症候群は卵胞がたくさん育つほど発症しやすくなるとも言われています。
卵胞をたくさん育てることができれば、それだけたくさんの卵子を凍結できる可能性もあるため良いことではあるのですが、卵巣過剰刺激症候群のリスクもあるということは覚えておきましょう。
排卵誘発による反応には個人差があるため一概には言うことは難しいですが、排卵誘発〜採卵までの期間は身体に変化が起こりやすくなるため、激しい運動は避け、無理をせずに安静に過ごすことが大切です。
少しでも異変を感じた場合は我慢せず、医師に相談するようにしましょう。
ここまで、排卵誘発中に起こりやすい症状と気をつけるべきことについてお伝えしました。卵子凍結を検討している人の中には、分からないことや不安なことがある方もいるかと思います。
起こり得るリスクは医師に確認し、メリットとデメリットをしっかりと理解した上で行うことが大切です。
参考文献